キハラシステムの独自工法 石のお話

現在の建築現場では、石材の特性を生かした使用よりも、美観に重きを置いた選択をされることが多く、結果的に(カビ・藻・老化・エフロ)な どのトラブル発生を招いております。また、石のメンテナンスに対する意識がなく、未来永劫変化のない永遠の物質として、メンテナンスの必要性に無関心なの が日本の実情です。しかし、発生したトラブルは解決しないわけにはいきません。欠け・割れ等の物理的トラブルの修復は比較的容易ですが、それ以外のトラブ ルが『石材のメンテナンスは難しくて手を出せない』という話になるわけです。その解決には石材の特質やトラブルの原因を正しくつきとめ、経験と知識に裏付けされた技術に加え、過去のメンテナンス履歴を入手出来れば、石の本来有する美観を再生することは可能です。

 

現在の石材の果たす役割の大きさからすれば、日常において石材の特質に配慮したメンテナンスを行うことが、結果として多大な経済効果を生み出すと共に、資源の無駄遣いをなくし地球環境を保護することにもなります。【どこに頼んでも断られた】【幾つもの業者が途中で逃げ出した】等の現場を数多く解決してきました。

 

ゼネコンや管理会社から“最後は石材の専門業者だ”と言われているのも事実です。 最後と言わず、諦めずに是非、キハラシステムの技術力をお試し下さいませ。

石材メンテナンスとは汚れた物をただ綺麗にするだけではなく、『何故、ここにある石材は存在するのか?』等
色々な考えや想いの上に存在している筈であり、作者や施主の意思を考慮したメンテナンスを心掛けて行きたいと日々考えています。

例えば歴史的建造物の場合考えていただきたいのは、、、

 

メンテナンスを行う目的は何か?

 

新築同様に仕上るのか?

 

歴史を感じさせる風合いを残したまま、風化や劣化の進行を延命させるのか?

 

等々により、施工方法が全く違ってきますので、まず事前の打ち合わせを充分行った上で施工方法を決定することをお勧めします。

 

又石材にも大変多くの種類があり、トラブルも多種多様ですので、その状況に合わせて

 

日常メンテナンスで処理できる物なのか?

 

専門技術が必要な特殊メンテナンスなのか?


に分けて考え、対応して行くことが大切です。

現存する石材は『限りある貴重な天然資源! 』であり、木材のように人工的に増やせる物ではありませんので
既存の天然石を出来る限り賢明な方法で維持~保存していきたいと考えています。

キハラシステム 木原良一


石材メンテナンスの代表的なものとして以下のような施工があります。

 一般石材清掃業者では処理できない汚れ、蓄積されスケール化した水垢、酸化皮膜、エフロ(白華現象)。
 石材内部に染み込んだシミ、サビ。
 大理石表面(室内床)のキズ、艶落ち。
 表面が本磨き(鏡面)の場合の滑り止め加工 ※ 雨天時は滑りやすく危険な為
 欠けたり、割れたりした部分の補修、修復。

 経年変化で色あせた部分の復元。
 部分的に崩壊した軟石等の部分修復。
 歴史的建造物、モニュメント、銅像等の維持〜劣化防止〜保存。

石材の保護処理方法について

石材内部に浸透膜をつくる方法


『エフロ(白華)』及び『濡れ模様現象』の発生メカニズムは同じであり、原因は水分です。

この現象がよく見られるのは吸水率の高い石種と目地部分が殆どであり、一度発生した箇所を完全に再発しないようにする為には日数もコストもかかります。




最近では新築時に『エフロ』や『濡れ色』を発生させない為事前に石材加工工場で『浸透性吸水防止剤(水性ACS-ウォーター/溶剤系ACS-マーブル、グ ラニット)』を塗布した加工石材を使用する建物が
多くなっており、未加工の石材と比較して汚れ等がつき難いのは勿論のこと竣工後のメンテナンス経費も軽減されています。


表面を保護する方法

 

1.室内床材表面に付着する汚れを日常メンテナンスで簡単に処理(乾拭き程度)できる方法です。

 

2.カウンターやテーブル等に使用されている大理石天板の表面にコップ等の輪シミやタバコのヤニ、醤油等によるシミ等のト ラブルを防止します。

 

3.屋外床面等ハートビル法に適した石材加工(バーナー/あら削り/ビシャン仕上)された御影石で「色素の強弱がほし い!」等の要望に対応する為耐候性に優れている表面保護剤を使用します。


滑り止め加工の方法

 

特に既存の建築物で石材表面仕上げが本磨き(鏡面仕上)の場合『雨天時に滑るのを防止する』為に『特殊エアーブラスト工 法』により、表面を削り取る方法です。

石材の特徴及び基本的なメンテナンス方法

大理石

 

主成分は酸化カルシウム。

 

ビルの玄関にあたるロビー、エントランス等の人通りの多い場所に多く使われています。

 

特性として酸に弱い為外装等屋外での使用には不向きです。

 

美観維持の為『特殊定期メンテナンス』による保護処理をお薦めします。

 

花崗石(御影石等)

 

主成分珪酸。

 

大理石と比較して、特性及び価格面で取り扱いやすいので、一般家庭を含めた様々な建築物の内装・外装共に多く使用されて います。

 

日常のメンテナンスで充分維持できますが、汚れの状況を見て、必要に応じて年間1~2回の美観維持の為『特殊定期メンテ ナンス』による保護処理をお薦めします。

 

砂岩(多胡石等)

 

吸水性/保水性を併せ持ち、劣化しやすく、カビや藻等が発生しやすい特性を持っています。

 

美観維持の為『特殊定期メンテナンス』による保護処理をお薦めします。